軟水(なんすい)とは
カルシウムやマグネシウムの金属イオン含有量が少なく、一般的には硬度120以下の水を軟水と言います。WHO(世界保健機関)によると、
・硬度0~60 軟水
・60~120 中軟水
・120~180 硬水
・180以上 超硬水
正確な基準値はこのようになっています。
日本で発売されている天然水のほとんどが軟水で、私たちが日頃使っている水道水も、硬度80前後の軟水です。そのため私たち日本人の生活は、軟水とは切っても切れない関係にあります。
軟水は飲んだ時に口当たりが良くまろやかです。味に癖がなくてのみ安いのが特徴です。また、赤ちゃんのミルクを作る水にも適していますし、飲みやすいことからお茶やお酒の水割り、薬を飲む水にも最適です。
また、軟水は石鹸の泡立ちも良くしてくれるので、洗濯の際にも重宝します。
料理にも役立つのが軟水です。まろやかで口当たりが良いことから、特に和食に合うと言われています。昆布やカツオで取った出汁を活かし、素材を大切にした調理法で古くから日本で親しまれている和食の味を引き立ててくれるのが軟水です。軟水の力で出汁のうまみ成分が引き出されるため、煮物に適していると言われています。
お米を炊く際にも軟水が大活躍です。硬水でご飯を炊くとゴワゴワと硬くおいしくありませんが、軟水を用いるとふんわりやわらかなご飯に炊き上がります。その他に、スープに用いるとのど越しがよくまろやかな味に仕上がると言われています。
軟水はカルシウムやマグネシウムの含有率が少ないため、素材の味が損なわれにくいので、素材そのものの味を活かした料理全般に適していると言えるでしょう。