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安全な水道水に欠かせない後塩素処理

現在、水道水を供給する施設の多くは、急速ろ過法による除濁と塩素による消毒によって、安全な水道水を作っています。

急速ろ過法はたくさんの水をろ過することができるのですが、水溶性有機物、合成洗剤、細菌などを取り除く効果はあまりありません。ですから、塩素消毒が必要ですが、塩素消毒が始まったばかりの時にはろ過をした後に、塩素を注入する一点注入法である後塩素処理だけでした。

しかし、後塩素処理だけでは、沈殿地や沈殿池に原水中にある細菌や藻などが除去できないため、ろ過するためのフィルターに目詰まりが起きてしまい、十分なろ過ができなかったり、臭みが残ってしまいます。

水源がきれいであれば、後塩素処理だけで十分なのですが、水質汚染が深刻になり始めた頃から、後塩素処理だけでは対応できなくなりました。そこで考え出されたのが前塩素処理という方法で、着水井などの浄水場入り口に塩素を注入することで、より高度な塩素処理をすることができるようになりました。

後に前塩素処理も行なうようになりました

前塩素処理と後塩素処理の二重塩素処理を行うことで、より安全な水道水を供給できるようになりました。しかし、この塩素が原水中の有機物と反応して、トリハロメタンを副生してしまいます。

水道水の臭いが気になったり、水の味がよくないと感じたら、やかんのふたを外して、水道水を5分程度沸騰し続けると、残留塩素をのぞき、トリハロメタンを減らすことができます。

安全のための塩素消毒で有害な物質が生まれてしまうのですが、それでも水道水に塩素消毒が利用されているのは、塩素に持続力があるからです。しかも、少量であればそれ自体が人体に毒になることはありません。

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