水の殺菌には、最も有効な方法
酸化とは「物質が酸素と結び付くこと」であり、その反対の「物質が酸素を失うこと」を還元といいます。たとえば、鉄は酸化鉄と炭素を反応させて作ります。ここで、酸化鉄は還元されて鉄となり、炭素は酸化されて一酸化炭素となるように酸化と還元は同時に起こる化学変化です。
酸化、還元はもともと金属と酸素との化学反応を現わす呼び方でした。水処理で使われる酸化処理に使われる酸化剤には、ハロゲン族のフッ素、塩素、臭素、ヨウ素などがあります。こうした酸化剤などは、用水・廃水処理で広く使われています。
一般に塩素に代表される酸化剤は生物にとっては有害です。この酸化剤の性格を利用して、水は消毒されています。水の中にある細菌やウイルスなどを酸化処理することで、殺菌するからです。水処理で酸化処理というと塩素殺菌のことを指し、主に次亜塩素酸ナトリウムが使われています。
塩素は、飲料水、排水、プールなどの殺菌や野菜などの食べ物の除菌など広い範囲で使われています。水道水質基準では残留塩素が1mg/Lと定められていますが、実際にはその10分の1から半分以下によって管理されていますから、飲料水の衛生は保たれ、安心して水道水を飲むことができます。
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