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水不足に悩む地域で大活躍する膜ろ過

世界中には、目の前に広い膿があるのに、水不足で悩んでいる地域がたくさんあります。昔から海から真水を得る方法は、水を蒸発させる方法でしたが、これでは使うエネルギーが膨大となるため、効率の悪い淡水化でした。
しかし現在では、海水を淡水化する方法として逆浸透膜法(RO膜法)と多段フラッシュ法が実用化されています。その中でも省エネルギーというメリットで日本ではRO膜法が多く採用されています。

逆浸透膜法の仕組みとは

逆浸透(Reverse Osmosis)膜による脱塩の原理ですが、まず半透膜であるRO膜を隔てて塩水と淡水が接すると淡水は、塩水側へ移動して、塩水を薄めようとします。

これは浸透作用と呼ばれる自然現象で、浸透圧と液面差の圧力が釣り合うまで続きます。ちょうど、野菜に塩をまぶすと、細胞内の水が外に出てくるのと同じ現象です。

逆浸透は、これと全く逆の減少で、塩水側に浸透圧以上の圧力を加えると、塩水側から淡水側へ水だけが移動します。この原理を使って海水から真水を得るのがRO膜法です。

夏になるとたびたび渇水が深刻化していた福岡県は、平成17年にこのRO膜法による海水淡水化施設を設置しました。これにより1日当たり25万人分の生活用水に相当する水が供給できるようになりました。

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